阪神・金本監督、俊介について「あそこでサインミスするほうが悪い」「厳しいこと言うけれど、あそこでサインミスは痛いですよ。中堅がしっかりしないと」

(セ・リーグ、阪神2-2巨人=延長十二回規定により引き分け、22回戦、巨人12勝8敗2分、14日、甲子園)勝ち切らんと…。阪神は延長12回、2-2でドロー。菅野から一回に2点先制も、またもあと一本が出ず、金本知憲監督(49)は苦言を呈した。今カード2分け1敗となり、巨人戦の6年連続負け越しも決定。広島の優勝を「M1」で阻止したとはいえ、このモヤモヤを振り払わない限り、クライマックスシリーズ(CS)は突破できない。

意地は見せたのかもしれない。広島の胴上げを阻止したのだから。マツダスタジアムで朗報を待つ赤い集団に“待ちぼうけ”を食らわせた。気分は悪くない。延長12回、総力ドローの死闘は確かに見応え満載だった。

だが、誰もが思う。勝てた試合だろう、と。その思いを、実は一番感じていたのは金本監督自身だった。

「勝ちきりたかったですね」

最大の不満は、追加点を奪えなかった打線に向けられた。

四回一死二、三塁。大和が、坂本が初球を凡打して無得点に。

「ああいうところで、有効なアウトで1点が取れたら。ボテボテを打つとか。こちらは三塁走者は当たりゴー(の指示)で行っているんですから。そういうところを覚えて欲しいですね」

九回からは4イニング連続で先頭を出しながら無得点。不満が怒りに変わったのは、延長十回一死一塁での俊介の打席だった。前打者・梅野が送りバント失敗(捕邪飛)。俊介は体付近の球を空振り。右肩付近に投球が直撃し、そのまま退場。報道陣が「心配ですね」と尋ねたのだが…

「あそこでサインミスするほうが悪い。疑わないと。そんなサイン、ないんだから。タイムかけるとか。いい経験者なんだから。厳しいこと言うけれど、あそこでサインミスは痛いですよ。中堅がしっかりしないと」

ベンチの思いは、どうしても二塁に送りたい。だからサインは一死からでも送りバント。ところが、俊介はバスターで空振りした。状況を考えればそんなサイン出るはずないだろう…。怒気がこもった。

優勝はもはや絶望的。でも、まだ日本一を狙う戦いが待っている。その舞台に突き進むにも、こんな野球をやっていたら、勝てるはずがない。ピックアップした2つの場面が象徴している。野球が甘い! 野球を分かっていない! そんな思いが、金本監督の脳裏を埋め尽くしていたのだろう。

これで6年連続巨人戦の負け越しが決定。CSで再び相まみえる可能性がある相手に、気分の悪い「3連戦2分け1敗」だ。

ちなみに指揮官は引き分けで広島の優勝が決まらないことを知らなかった。「引き分けでも(優勝は)ないの?」と逆質問したぐらい。頭にあるのは、数字の計算ではなく、勝つための選手育成。やり返すためには、選手を叱咤し続ける。