阪神・大物OB「藤浪を心底鍛え直すには一度、寮に戻してやらせたらどうか。(昨オフの)退寮は早かったのではないか」と球団上層部にクレーム

2位の阪神が5日、広島との首位攻防戦(マツダ)に7―8で痛恨の逆転サヨナラ負け。ライバルには優勝マジック12が再点灯した。ゲーム差は7・5に拡大し、逆転Vの目は一段と遠のいた。ふがいなかったのが中8日で大一番に臨み、4回5安打4四死球5失点で降板した藤浪晋太郎投手(23)だ。今季は3度の二軍落ちを経験し、5月4日のヤクルト戦を最後に勝ち星から遠ざかっている。そんな“悩める右腕”に江夏豊氏ら虎OBも堪忍袋の緒が切れて、ついにこんな声も…。

絶対に負けられない一戦で藤浪は名誉挽回できなかった。金本監督から「そのために登板をずらした。(大事な試合という)意味は分かっていると思う」と送り出された背水マウンドだったが、初回に先頭の田中に四球を与えて4番の松山に先制2ランを被弾。味方が逆転した直後の3―2の3回にも四死球が絡んだピンチから安部の適時打などで3点を献上してしまい、4回でお役御免となった。いずれの失点にも四球が絡んだことには「勝負にいっての四球なんで無駄とは思わない」とした藤浪だが「味方が点を取ってくれたのに先発の仕事を果たすことができませんでした。チームに申し訳ないです」と結果には肩を落とすしかなかった。

数字上は逆転Vも厳しくなったが、最後まで諦めるわけにはいかない。金本監督は「球自体は悪くなかった。相手の打者が上回ったというしかない」と藤浪をフォローした。ただ、虎OBたちは我慢の限界に達しており、テレビ解説のため観戦した“伝説のOB”江夏豊氏は本紙の取材にこうまくし立てた。

「もっとがむしゃらさを出さないとダメ。自分の軸は真っすぐなんだというのが分かっていない。格好よく抑えたいというのがあるのか、神経を使いすぎているのか…。一つの四球でガタンとなってゲームを崩せばチームの雰囲気が悪くなる。キャッチボールの大切さを言いたい。俺が(臨時コーチで)キャンプに行った際、ちゃんとしたキャッチボールをしなさいと怒ったのにちゃらんぽらんのまま。勝てる可能性が低い状態で(首位攻防戦に)投げさせていいのかという疑問もある」

藤浪への不満を口にするのは江夏氏ばかりではない。大物OBの一人は「藤浪を心底鍛え直すには一度、寮に戻してやらせたらどうか。(昨オフの)退寮は早かったのではないか」と球団上層部にクレームをつけてきたという。藤浪は阪神の高卒選手の義務規定である5年間の入寮生活を待たず「特例」となる4年目オフに退寮。実績を考慮して大人扱いされた格好だが、OBたちにはそれも「失敗」とみられているわけだ。どれもこれも藤浪には耳の痛い話ばかり。もはや期待の裏返しという生易しいレベルではない。