阪神・北條「トリ(鳥谷)さんが敬遠気味だったので。(自分との勝負は)予想はしていました」「真っすぐの後だったのでカーブ、スライダーがくると思っていた」「1打席1打席、集中してやっています」

(セ・リーグ、巨人4-8阪神、18回戦、巨人10勝8敗、26日、東京D)“屈辱”に燃えた。一塁ベース上で握りしめた拳が、思いを物語っていた。巨人に傾きかけていた流れを、北條が執念のひと振りで取り戻した。

「トリ(鳥谷)さんが敬遠気味だったので。(自分との勝負は)予想はしていました」

5-0が5-3となり、迎えた七回二死二塁。前の打者、鳥谷のカウントが2ボールとなったところで、捕手の宇佐見が立ち上がった。挑まれた勝負-。そこまで3打席ノーヒットの北條が、打席に立った。

「真っすぐの後だったのでカーブ、スライダーがくると思っていた」

心は熱く、頭は冷静だった。カウント2-1から4球目、田原の108キロカーブをとらえた。鋭く左翼へ運ぶ適時打で、大きな6点目だ。

これで、自己最長を更新する11試合連続安打。右脇腹を痛めた大和に代わって17日の広島戦(京セラ)から遊撃スタメンを任され、全試合で快音を響かせている。

「まだ(体の)開きが早いというか、バットが体から離れて、外回りしているというか。まだ彼の良さは正直、出てないんだけれど…」とは金本監督。これも期待の高さゆえ。まずは手厳しい言葉を発した後に「その中であのタイムリーは大きい。右のスリークオーターのややこしい投手に対して、よく打ってくれました」と目を細めた。

常に、崖っぷちの思いだ。口癖は「巻き返せるように頑張ります」-。不甲斐なさは自身が一番感じている。開幕スタメンから調子が上がらず、2軍落ちも味わった。ルーキー糸原、そして大和の離脱で転がり込んできたチャンス。スタメンが続く中で、この日も午前中から、東京ドームの室内練習場に足を運んだ。片岡、平野打撃コーチに見守られながら、約1時間。板山とともに早出特打を敢行した。

連続試合安打が続いていることも「気にしちゃダメです。言わんといてください!」とシャットアウト。邪心を振り払うように、バットを振り続ける日々だ。

1打席1打席、集中してやっています」

原口がこの日、2軍降格。高山もファームで汗を流す。超変革の代表格として、ここが正念場。石にかじりついてでも、遊撃の座は離さない。 (竹村岳)

http://www.sanspo.com/baseball/news/20170827/tig17082705030004-n1.html