球団幹部「中谷には、チーム最多本塁打をクリアしてもらいたい」「クリアできればチーム内の評価も変わって、さらに本人も自信がつくはず。そろそろそういう選手に出てきてもらいたい」

2位の阪神は23日のヤクルト戦(神宮)に7―4で競り勝ち、貯金を今季最多タイの12に戻した。殊勲は7回にトドメを刺す一発を放った7年目・中谷将大外野手(24)だ。2戦連続で主将・福留と並ぶチームトップタイの15号2ランに「次の1点で流れが変わると思っていたので打ててよかった。負けられない試合がこれからも続くので一試合一試合大事に、広島に追いつけるように頑張りたい」と腕をぶした。前日22日の試合は左翼守備で拙守。それを翌日に取り返す活躍に金本監督も「そういう(失敗を取り返す)メンタルを持つということが大事。それができたらいい結果が出る」と目を細めた。

中谷は開幕から一軍に定着し、22日にはプロ初の規定打席に到達。今や「金本チルドレン」を代表する成長株だが、球団からは“ノルマ”が課せられている。球団幹部の一人は「中谷には、チーム最多本塁打をクリアしてもらいたい。誰が一番でも構わないのかもしれないが、40歳の福留がチーム最多で終わるとかは情けない。クリアできればチーム内の評価も変わって、さらに本人も自信がつくはず。そろそろそういう選手に出てきてもらいたい」という。

確かに球団の悩みとしてなかなか進まない世代交代がある。“不惑”の福留がこのままチーム最多本塁打では若手育成に燃える金本監督もさぞやバツが悪いだろう。目下、昨年に新人王の高山が二軍落ち、同じく急成長した原口が出番のない状況を思えば、なおさら中谷に“ノルマ”が突きつけられるのは当然なのだ。

「長距離砲になれるかどうかはこれから次第。甲子園を本拠地にするチームだから右の大砲として期待している。20発というのが一つの目安となってくる」(片岡打撃コーチ)と評される中谷。未来の4番候補の意地に期待だ。