阪神・球団OB、大山について「技術的にはボールを迎えにいく欠点が消え、呼び込んで打てるようになったのが大きい。そのうえ肩が強く、脚力もあるから、掛布以来の大型三塁手に育つ可能性がある」

阪神のドラフト1位ルーキー、大山悠輔内野手(22)が大器の片鱗を見せている。1軍デビューからそろそろ2カ月。金本監督は「大きく育てる方針に沿って順調に歩んでいる。どんな大型プレーヤーになるか楽しみ」と目を細める。

最近では18日の中日戦(ナゴヤドーム)で4打数3安打5打点で、そのうちの1本はダメ押し4号3ラン。翌19日の同カードでも4打数2安打2打点で、貴重な同点打が含まれる。それでも浮かれることなく、「一日一日を必死にやるだけです」と初々しかった。

開幕当初、首脳陣は後半戦から1軍に昇格させる意向だった。これを6月下旬に早めたのは、予想以上にパワーをつけたからである。ウエートトレの成果で体重は3カ月で5キロ増。波及効果でバットスイングが1軍レベルまで力強くなったのが決め手になった。

1軍初打席は代打で三振。9打席目に出た待望の初安打が本塁打というところに、星の強さを感じる球団関係者は多い。「田淵も初安打が本塁打だった。彼のようなホームランバッターに育ってほしい」と球団幹部は期待する。

本職は三塁手だが、鳥谷を外すわけにはいかず、スタメンの時は外野が主になる。さらにロジャースの休養日には一塁も。守備に不安はつきまとうが、首脳陣は覚悟の上。守りに目をつむっても打席に送り続けたい逸材なのである。

「技術的にはボールを迎えにいく欠点が消え、呼び込んで打てるようになったのが大きい。そのうえ肩が強く、脚力もあるから、掛布以来の大型三塁手に育つ可能性がある」と球団OBの評価も高い。

いまのところ打順は3、5、6、7番とまちまちだが、得点圏打率・346(20日現在)の勝負強さも頼もしい。近い将来、中谷との「ОN砲」の夢が広がる。 (スポーツライター・西本忠成)