阪神チーム関係者、藤浪について「相手投手にまで死球を当てるのはさすがにまずい。制球が悪いでは済まされない。報復される恐れもある」

阪神・藤浪晋太郎投手(23)が16日の広島戦(京セラドーム)で2か月半ぶりに一軍復帰したが、5回途中7安打3失点7四死球で4敗目を喫した。課題の制球難を克服することができず、相手先発・大瀬良にまでぶつけてしまうほどの大乱調。そんな悩める右腕の今後について、チーム内では“一軍調整派”と“二軍出直し派”で真っ二つになっている。

球場が騒然となったのは2回だ。9番・大瀬良への3球目がすっぽ抜けて左肩付近を直撃。すぐに藤浪は帽子を取って謝ったが、投手への死球という珍しい光景に球場内は異様な空気に包まれた。さらに、4回には菊池へ投じた2球目が左肩に当たったところで両軍入り乱れ、一触即発のムードとなった。

それほどこの日も大荒れだった。5回二死二、三塁で、石原に投じた107球目が頭部付近へ大きく外れ、四球。満塁としたところで次打者が投手の大瀬良にもかかわらず、屈辱の交代となった。金本監督は「あと1人で5回3失点。試合を壊したわけではないからね」と一定の評価を下したが、香田投手コーチは「メカニズムは良くなっている。あとは気持ちとの闘い。(今後については)考えます」と話し“処遇”については先送りとした。

チーム内では、そんな藤浪の今後について意見が真っ二つに分かれている。「相手投手にまで死球を当てるのはさすがにまずい。制球が悪いでは済まされない。報復される恐れもある。このまま一軍で投げていても同じことの繰り返しになってしまうので、もう一度ファームで根本から見直すべき」とチーム関係者が言えば、別の関係者は「二軍でどうこうの選手ではない。一軍の緊張感のなかでないと本当の意味で課題を克服することができない」と主張するのだ。

この日もMAX159キロをマークするなど、藤浪には超一流のボールがある。このままではもったいないというのが全員の考えながら、ここまで念入りに調整しながら、相変わらずの制球難ぶりはやっかい。もはやどうするのがベストなのか、明確な答えを見つけにくい状況でもあるのだろう。

阪神OBの本紙評論家・遠山奨志氏は「監督、コーチと話し合いながら一軍で復活を目指すべきだと思う。先発ではなく、中継ぎに回して『ストレートだけで抑えてこい』という制約付きで投げさせ、刺激を与えるのも一つの手段」という。とにかく何かを変えなければいけない藤浪。試合後は「チームにも、デッドボールを当ててしまった選手にも申し訳ないピッチングでした」と広報を通じてコメントしたが、完全復活を遂げることはできるのか。期待が大きい分、周囲も右腕を巡ってピリピリしている。